FAQ
メッシュ(金網)にはどのような種類があるのですか?
製織とパンチングメタルのタイプがあります。
織網(メッシュ)は繊維製品を織るのと同様に、金属の棒線(糸に相当)を織って金網(布の相当)を形成します。一方パンチングメタルは金属板に穴を空けて製造します。
ろ過用フィルターとしてこれら2種類を比較した場合、耐久性の点で、大きな違いがあります。それは、ろ過時に受ける圧力の吸収度に因ります。
パンチングメタルは穴が開いているとはいえ1枚の板であるため、圧力の吸収度は低く織網は縦線・横線を織った面状のため、圧力の吸収度はパンチングメタルに比べ大きくなります。
織網には、どのような種類があるのですか?
織網は布と同様に、専用の織機を用いて製造します。
織り方によって種類が分かれ、平織・綾織・平畳織・綾畳織などが一般的です。
平織からの順に織り方が複雑になり、その分密度が高くなり強度も増していきます。
したがって、ふるいやろ過フィルターとして選ぶ場合は除去したい内容物が判断基準となります。
平織―― 縦線と横線が一定の間隔を保ち1本ずつ相互に交わらせて織ったもの。
特長/用途 最も汎用性が高く、工業用フィルターの多くがこの平織タイプ。
綾織――縦線と横線が一定の間隔を保ち2本以上の棒線を相互に交わらせて織ったもの。
特長/用途 平織に比べ太い線径が使え、金網の強度を増すことができる。
通常250メッシュ以上のハイメッシュは、この綾織になる。
平畳織 平織の織り方から派生したタイプで、縦線が一定の間隔を設けているのに対し、横線は互いに接触するように詰めて織ったもの。
畳の織り方に似ているところから、そのような名称がつけられています。
特長/用途 太い線径を縦横で使え、とくに横方向には細かいメッシュ数が得られるので耐圧力・強度が高い。通常40~300メッシュが製造されている。
綾畳織 平畳織を綾織の方法で織ったもの。平畳織以上に密度が高くなり、縦線に対して横線は二層の構造となります。
特長/用途 平畳織と基本構造は同じだが、細かいメッシュ数が得られる綾織の特長が活かせ、平織・綾織では不可能な高密度が実現できる。
焼結繊維や高い濾過精度を必要とする場合に適しており、通常400~4,300メッシュが製造されている。
金網の単位で「メッシュ」がありますが、それはどのような計算基準ですか?
金網の業界では1インチ(25.4mm)が基準になっています。
メッシュとは、1インチの長さの間にある網目の数を表しており100メッシュは1インチの長さの間に100の網目があることを示しています。
一般的には線径×メッシュ数で表示され、φ0.1×100m/s(メッシュ)は、「線径0.1mm、1インチのメッシュ数100」のことです。線径が細く、メッシュ数が多くなればなるほど、密度が高い(細かい)金網ということになります。
「目開き(寸法)」という言葉をよく耳にしますが、その意味を教えてください。
平織や綾織の網目密度を確認する際に使われます。
「目開き」または「目開き寸法」とは、網目の大きさ(密度)を表す基準の一つで、縦線と横線が交差して形成された1個(目)当たりの空間(正方形)における天地幅または左右幅を表しています。
一例)φ0.1×100m/sの場合における目開き寸法
1インチにおける線径の合算数値=φ0.1×100m/s=(線径0.1mm×100メッシュ)=10mm
1網目空間の一辺を合算した数値=25.4mm(1インチ)-10mm=15.4mm
目開き寸法=15.4mm÷100m/s =0.154mm
※目開き寸法の表記としては「0.154mm目」または「目開き寸法0.154mm」が一般的です。
平畳織や綾畳織の場合、目開き寸法・空間率はどのように算出するのですか?
平畳織や綾畳織は平面的な網目の開きがないため、正確な「目開き寸法」「空間率」が表せません。 弊社ではろ過用メッシュフィルターの場合製造メーカーが球粒子や水滴などの通過状況をもとに測定した「公称濾過精度」を、参考値として必要に応じ記載しています。
押出機用フィルターとして複層で使用する際に推奨の組合せはありますか?
押出機によって製造する樹脂製品、フイルム製品等々には数多くの品種がありまた、ユーザー側で使用している原材料との兼ね合いもあり残念ながらこれといった組合せをおすすめすることはできません。
但し一般的には上流側、下流側(押出機)のウラ、オモテを判別する必要がないように例えば5層で有れば→40×60×100×60×40メッシュ→という具合にシンメトリーに構成するケースが最も多いと思われます。
ただ使用条件によっては上流側か下流側に強度のある保護用のメッシュ(10~20メッシュ)をもう一枚加える事例も、近年よく需要家殿よりの要求もあって増えてきています。
押出機用フィルターとして使用する際、金網の強度について(対圧力)何かデータは 無いのでしょうか?
これにつきましては、弊社が押出機用金網製品製造を始めた頃から良く需要家殿よりご質問戴いておりますが現在のところその具体的なデータは持ち合わせておりません。
金網製品は多品種少量生産の典型的な品種となります。
同一の線径で製造する品種が数種類あり,そのアイテム数は素材の種類も加えますと数百種に及ぶと思われます。
材質の成分表や製品の検査証は発行できますか?
材質成分表(ミルシート)および製品検査証は、ご要望に応じて発行します。
分析・検査は、全てJIS規格に基づいており材質成分表は材料メーカー、製品検査証は弊社の発行となります。
取り扱っているメッシュ製品の品揃えを教えてください。
弊社は金網加工メーカーとして、約250種の金型を有しています。
たとえば、ろ過用フィルター用のメッシュに関しては、お客様からのご発注に対し、新たに金型を製作してから加工を行うケースがほとんどなく加えて需要の多いアイテムを中心に約12,500アイテムの在庫を常備しているので、ご指定通りの短納期対応が可能です。
また、ご要望に応じてメッシュを重ね合わせる部分溶接やメッシュの周囲をアルミ枠にするリム加工なども対応でき、ほか装置の保護や搬送用の金属製カゴ(バスケット)、生産ラインに欠かせない金属製ネットのコンベアなど、金網(メッシュ)の幅広いニーズにお応えしています。
主にどのような業界に納品されているのですか?
主要事業である押し出し機用のろ過用メッシュフィルターは、工場やプラントで使用されるため、対象となる業界は非常に幅広くなります。弊社の納入実績による主要業界としては、リサイクル・化学・樹脂加工・食品・フィルム等を挙げることができます。
最近では開発・検査を担う研究所、医薬メーカー、太陽電池などの先端産業分野からの受注も増えており、事業領域はますます拡大しています。
金属製メッシュ以外に、取り扱っている製品はありますか?
主要製品であるろ過用メッシュフィルターは、生産現場で使用される製品です。
弊社では、生産現場への貢献を方針の一つとしており、非金属の焼結繊維フィルター、パッキン、ガスケット、化繊網、フレキシブルコンテナパック、固着ポリマー除去装置などの供給・販売をおこなっています。